当院の歯科治療の特徴
MI治療とダイレクトボンディング
私はこれまで、東京医科歯科大学歯学部のう蝕制御学分野という医局で、13年にわたって臨床および研究と学生教育に携わってきました。その経験・知識を十分に生かせるのが『ダイレクトボンディング』という治療法で、「コンポジットレジン」という、白い樹脂を用いて歯の欠損を補う虫歯治療です。
私の大学院での研究テーマである『ダイレクトボンディング』という技術はMI(最小限の侵襲)治療を行う上では必須のものでありこの分野において私が現在、非常勤講師を勤めるこの医局は世界最高レベルの研究を行っております。
これまで、虫歯の治療の主流だった銀歯を用いた治療はセメントを使って患部にはめ込むため、その特性上健全な部分まで削る必要がありました。しかしコンポジットレジンを用いた治療は、レジンと同成分の接着材を歯にしみ込ませ、そこにペースト状の白い充填材を詰めて固めるため、銀歯のように大きく削る必要もありませんし、充填材自体が歯と一体化するので接着の強度も強く、見た目も治療していないかのような自然な仕上がりです。現在、多くの歯科医院が行っている治療法ですが、ドクターの技量で完成度はずいぶん違います。レジンで歯と同じ形状を作るのは、いわば「名人芸」、非常に高度な技術を要します。その点においては最新の研究データに基づいた最良の方法で日々修練してきましたので自信を持っており、一般の開業医の先生に対して講演などもやらせていただいております。
金属アレルギーでも安心な
メタルフリー治療
当院ではメタルフリー(金属を使用しない)での修復治療を積極的に行なっています。
従来、虫歯の治療や差し歯・被せ物などについては様々な金属の使用がごく当たり前の治療方法ですが、当院では保険診療でも基本的には中程度までの虫歯治療では金属を使用せず、コンポジットレジンと呼ばれる素材(硬質のプラスティック樹脂に似た、白い素材)を使用した修復治療を行ないます。
尚、差し歯・被せ物をする場合、通常金属で土台を作りますが、これもグラスファイバー併用のコンポジットレジンコアにすることでメタルフリーを実現しています。
コンポジットレジンのメリット
金属のデメリット
ファイバーポストレジンコア
コアとは?
「コア」とは、神経をとったあとの歯にかぶせ物をする際、歯を補強する為の土台になる部分です。
金属やレジンの他グラスファイバー製の物もあります。
ファイバーポストレジンコア
ファイバーコアとはグラスファイバーでできた土台のことです。
保険の歯の場合は銀の土台(メタルコア)になりますが、これらの金属の土台は歯の根と比較して硬く、たわまないために根が折れてしまうことがありました。ファイバーコアは象牙質(根)と近似した弾性(たわみ)を持っています。
当院では、支台築造を「ファイバーポストレジンコア」にて行っています。
これは、支台築造体の本体をコンポジットレジンで作り、芯にグラスファイバーを用いたものです。
【メタルコアでの治療例】
材質が金属の為、光の透過性が無いのでコアが黒く映ってしまいます。
【ファイバーコアでの治療例】
光の透過性が 天然歯に近い為、 審美性に優れ、歯根が割れる可能性も低くなります。
ファイバーポストレジンコアの
メリット
- 1. メタルコアと異なり内部からの金属色の透過を完全になくすことができる。
- 2. 曲げ強度が弱いというコンポジットレジンの弱点を、芯にグラスファイバーを用いることで補い、完全なメタルフリーが実現できます。
- 3. 修復素材としての特性が象牙質に近いため、強度や弾力性が高く丈夫であり、歯に力がかかった際の応力が拡散され、根の破損を防止できる。